Question
【アスパラカリウム】
1.アスパラカリウム錠300mg,同散50%は,一包化できますか?
2.錠のバラ包装は,一包化用ですか?
Answer
いずれのデータも製剤の物性的な安定性データであり,臨床上の有効性・安全性については検討しておりません.

1.一包化調剤について

●錠300 mg
本剤は一包化には適さない薬剤です。
分包品を成り行きの温度・湿度で保管した場合、吸湿する可能性は極めて高く、吸湿した際は、硬度が著しく低下し、錠剤としての形態が保てなくなります。
そのような状態になったものは、錠剤としての規格からは逸脱しており、適正量の服用も困難となるため、患者さんへは服用は避けるようご指導をお願いします
本剤の一包化が必要な場合、患者さんへは、乾燥剤(シリカゲル)と一緒に小さめの缶やアルミ袋、防湿ポリ袋(料理用等;空気を抜く)など、
気密性の高い容器での保管をご指示いただきますようお願いします。


 【安定性】
   本剤は吸湿性が極めて高く、PTP包装あるいはバラ包装(シリカゲル入りの鉄製缶)から本剤を取り出した場合、湿気を避けて保存する必要があります。
   相対湿度52~75%の保管条件下で、3日間では外観に変化はみられないものの、5日間で表面のあれが認められ、保管30日間ではひび割れ等の著しい
   外観変化および実用上問題となる硬度の低下が認められました。
   一方、相対湿度42%以下で保管した場合1ヵ月の時点でも外観に変化はなく、硬度の低下はあるものの、実用上問題のない程度の変化でした。

   注) PTP包装状態の加湿条件下での保管(相対湿度75%、2ヵ月間)においては、実用上問題のない程度ではありますが、
     硬度の低下がみられており、アルミピローから取り出した場合の長期保存も湿気を避けて保管してください。
     また、PTPシートで保存する場合も、PTPシートを破損させないようにご留意ください。

●散50%
散剤は、錠剤に比べれば湿気には強いですが、本質的に吸湿性は高いため、分包の際、患者さんへは気密性の高い容器に保管頂き、
湿度管理を十分に行うようご指示ください。また、吸湿によりケーキングが生じ、一部でも手指で潰せないぐらいに固化した場合は、
服用は避けるようご指導をお願いします。


 【安定性】
   保管条件:40℃、75%RH、ガラス瓶・開放、1ヵ月
   結  果:吸湿による弱いケーキング、白色度の減少

 注)錠,散ともに,吸湿してしまった場合,含んだ水分が一包化した他剤へ影響を及ぼすことが懸念されます.
    従って,他剤との一包化は避け,単独での分包が望ましいと考えます. 

2.錠のバラ包装について

 バラ包装は,一包化用にご用意した包装ではありません。病院の病棟で短期的に大量に使用される場合などに,PTPから出す手間を省くために
 用意しているものです。
  
  包装形態:100錠をポリ袋に入れヒートシール,その10袋を乾燥剤とともにポリ袋に入れヒートシールし,缶に封入.
 
管理番号:50242
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